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スキンケア

オールインワン化粧品、本当に良いと思いますか?

肌を一番に考えるなら、オールインワン化粧品はやめた方が良いです。
時短でスキンケアしたい、化粧品の総額を安く済ませたい人には便利なアイテムです。

オールインワン化粧品とは化粧水・美容液・クリームなどの基本ステップを1つにまとめたアイテム。
複数の機能を1本に凝縮した化粧品で誰にでも季節を問わず1年中使えますという便利なもの。

普通に考えて、そんな都合の良い化粧品ってあると思いますか?

本来、化粧品にはアイテムごとに役割があります。
化粧水には化粧水の役割があり、クリームにはクリームの役割があります。

そしてスキンケアは肌質をみて選ぶこと、これが基本です。
人それぞれ肌質が違い、起こりやすいトラブルも異なります。
「100人いたら100通りの肌質があります」このことを忘れてはいけません。

さらにスキンケアは季節の移り変わりを考慮して選ぶことが重要です。
日本には四季があり、季節ごとに気温や湿度はめまぐるしく変化します。
肌は気温や湿度などの影響を受けながら日々変化しています。
夏は皮脂分泌が促進し毛穴に皮脂汚れが溜まり、冬は乾燥しバリア機能が低下します。
季節にあった正しいスキンケアをすることで肌トラブルが起こりにくくなります。

でもなぜ、オールインワン化粧品の人気が高まったのでしょうか?
仕事に家事、育児、介護などで忙しく、スキンケアに時間がかけられない女性が多いこと、
そしてオールインワン化粧品を販売するメーカーが増えたこと、などが考えられます。

実は、オールインワン化粧品は“売る側”にとって大変都合が良い商品なのです。
通常、化粧品はカウンセリングで肌の状態を見極めて選ぶもの。
使用法についても丁寧な説明が必要です。

でも「1年中誰にでもこれ1本でOK」というオールインワン化粧品は、
カウンセリングができるプロを育てる必要もなく、通販やテレビショッピングで
売ることができます。面倒なやり取りや説明をしなくても一方通行で販売ができるので、
メーカー側にとっては大変都合が良いのです。

「これ1本でOK、簡単に時短でキレイに・・・」という便利さに惹かれた女性と
「カウンセリングをしなくても売れる商品」というメーカー側のねらい、
両者の需要と供給がピタッとあった商品だったのでしょう。

オールインワン化粧品は水分や油分などの調整ができないので、
冬に乾燥するようでしたらクリームなどをプラスする必要があります。
夏に吹出物ができるようでしたらマイナスはできないので軽いタイプに変えましょう。

足し算をしたり引き算をしたり、日々の肌状態にあわせたスキンケアが大切ですが、
プラスするくらいならオールインワン化粧品を選んだメリットがないので、
最初から自分にあったアイテムを揃えたほうが賢明です。

                     株式会社ビオナチュレ 代表取締役
                          植物美容家 和田潔美

個人サロン&経営オーナー様向け。
プロのセラピストとエステティシャン、美容サロンオーナーを対象に
植物療法・植物美容学・体質学のプロ養成セミナーを開催しています。